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マフムト2世の音楽作品

オスマン帝国第30代君主マフムト2世、マフムト二世、マフムド2世、マフムド二世(トルコ語:II. Mahmut , 1785-1839)の音楽作品の一覧が、

Türk Mûsikîsi
http://www.turkmusikisi.com/
の作曲家 > スルタン・マフムド二世のページ
http://www.turkmusikisi.com/bestekarlar/sultan_2_mahmud.htm
にある。

その中に
Makam:Acem Aşiran
形式:Marş
曲名:Artar cihadda şanımız
Usûl:(空欄)
という曲がある。

http://www.trtnotaarsivi.com/
で調べたら

Artar cihatla şânımız
Repertuar No: 18454
Eserin İlk Dizesi: Artar cihatla şânımız
Söz Yazarı: _
Makam: Acem Aşîran
Form: Mehter
Usul: Sofyan
Bestekar: _ (S.II Mahmud) Öztunada

となっていた。
曲名(歌詞の最初の部分)がturkmusikisi.comとtrtnotaarsivi.comで少し違う。

turkmusikisi.com:Artar cihadda şanımız
trtnotaarsivi.com:Artar cihatla şânımız

楽譜は
http://www.trtnotaarsivi.com/arsiv/tsm/18001-19000/18454.gif

旋律を読み取ってみると、Mehterで聞いたことがある曲。

楽譜の題名部分に、画像が小さくて読み取りにくいが、CİHAD-I EKBER MARŞIとあるように見える。

→トルコ語のVikikaynakに歌詞発見
http://tr.wikisource.org/wiki/Cihad-%C4%B1_Ekber_Mar%C5%9F%C4%B1

Cihad-ı Ekber Marşı

Artar cihadla şanımız
Fahr-i resul Sultanımız
Şer'i bize ihsan-ı Hak,
Uğrunda aksın kanımız.

Osmanlıyız, Osmanlıyız
Ünvanlı, namlı, şanlıyız
Allah deyüp cenk ederiz
Var nusrete imanımız

→楽譜の画像の歌詞とちょっと違う。

歌詞の出だし
turkmusikisi.com:Artar cihadda şanımız
trtnotaarsivi.com:Artar cihatla şânımız
Vikikaynak:Artar cihadla şanımız

şanımızのaとşânımızのâは、まあ、無視して良いと思う。
cihatlaのtとcihadlaのdの違いも、まあ、無視しても良いと思う。トルコ語化してdがtになったのでは?
turkmusikisi.comでのcihaddaは誤字だろうか?

歌詞が大きく違う所もある。
Osmanlıyız, Osmanlıyızの部分がTürk oğluyuz, Türk oğluyuzになっているように見える。
→今はオスマン帝国の時代ではなく、トルコ共和国の時代だからこの部分の歌詞が変わった?

キングレコードの「トルコの軍楽」の9曲目、曲名が「ジハード(聖戦) 」になっているが同じ曲。
Amazonのページで最初の出だしだけ視聴できる
トルコの軍楽トルコの軍楽
(2008/07/09)
民族音楽エメル・メネメンジオール

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私が持っているCDはAmazonのページにあるCD(製造番号:KICW-85001)では無く、旧品のKICC-5101(同じくKING RECORDのCD。題は「オスマンの響き~トルコの軍楽」)だが、内容は全く同じと思われる。
KICW-85001もKICC-5101も21曲あり、曲名は全く同じ。

KICC-5101では
9.ジハード(聖戦)"CİHADI"(Holy War)

現地録音:小柴はるみ、1973年

小泉文夫/小柴はるみの連名による解説によれば

~ジハード(聖戦)・マーチの作曲家は不詳。アジェム・アシランAcem Aşiran旋法で、4拍子~

となっている。

Osmanlı Musikisi
Anasayfa > Repertuar > Mehter Marşları > Cihâd-ı Ekber Marşı
Cihâd-ı Ekber Marşı
http://www.osmanlimusikisi.com/portal/repertuar/mehter-marslari/cihad-i-ekber-marsi
に綺麗な五線譜の楽譜がある。

ここでは
曲名:Cihâd-ı Ekber Marşı
Makamı:Acem Aşirân
Usulü:Sofyan
Güfte:
Beste:İsmâil Hakkı Bey
となっている。
Güfteは詞、Besteは曲の意と思われる。
なぜかここの情報ではイスマイル・ハック・ベイ(1865-1927)作曲となっている。

歌詞は以下のような記述。

Artar cihâdla şânımız,
Fâhr-i Resûl sultanımız
Şer-i bize ihsân-ı hâk,
Uğrunda aksın kanımız

Türk oğluyuz, Türk oğluyuz
Ünvânlı,nâmlı,şânlıyız.
Allâh deyûp cenk ederiz
Var nusrete imânımız.

Usûlüのところに楽譜によるリズム周期(ウスール)の説明があるが、なぜか旋律の楽譜にあるSofyanの名では無く、Nim Sofyanと書かれている。
ただし、Nim Sofyanと題されているが、譜面の内容はSofyanをあらわしていると思う。
Nim Sofyanは、いわゆる2/4拍子。2拍で1周期になるリズム周期。
Sofyanは、いわゆる4/4拍子。4拍で1周期になるリズム周期。
Nimはペルシア語起源の語で「半分」の意と聞いた。

う~ん、作ったのは誰なのだろう。
turkmusikisi.comの情報は信頼性が高いと思う。専門なので。

でもマフムト2世は1826年にイェニチェリを廃止している。
そんな人物がMarşを作るのか?
イェニチェリの廃止を目論んだのは従兄の28代セリム3世で、でも上手くいかず、イェニチェリの力に負け退位させられた
→30代マフムト2世になってようやくイェニチェリ廃止が出来た、という経緯があるので。

Turkish Music Portal
MAHMUD II
http://www.turkishmusicportal.org/composer.php?id=102&lang2=en
には次のようにある(訳:白いりんご)

~彼はトルコにおいて公式に西洋化の過程を開始し、帝国の伝統的なイェニチェリ軍楽隊・メフテルハーネ mehterhâneを廃止した。そしてそれを西洋型の軍楽隊に置き換えた。彼は、西洋音楽をトルコに導入する機関ムジカイ・ヒュマユン Muzika-i Hümayun(帝国宮廷の音楽)を設立するため、イスタンブールに有名なオペラ作曲家ガエターノ・ドニゼッティ Gaetano Donizettiの兄ジュゼッペ・ドニゼッティ Giuseppe Donizettiを招いた。ムジカイ・ヒュマユンは実のところ、一種の西洋音楽学校だった。マフムドは公的に西洋音楽に対し特別の恩恵を与えたが、彼個人は伝統的なオスマン音楽の愛好者だった。セリム3世の宮廷において活躍した偉大な作曲家たちは、マフムド2世の時代においても活発であり続けた。それ故に彼の治世は、トルコ音楽の歴史においてもうひとつの輝いた時代であった~


斉藤完「『古典トルコ音楽』とは何か」の中の『古典トルコ音楽誕生』の節、41頁(アラブの音文化 グローバルコミュニケーションへのいざない、スタイルノート、2010年、所収)
によれば

~メフテルは1826年に廃止されたのちに、1914年に再興されるが、共和国政府により再び1935年に廃止される。これが再々興されるのは1952年のことで、1970年代にはイスタンブルの軍事博物館を中心に定期的に奏演されるようになっている~

とのこと。

イスマイル・ハック・ベイ(1865-1927)が作ったとすると1914年の再興~1935年の再廃止の間になるのかな?

Turkish Music Portal
ISMAİL HAKKİ BEY
http://www.turkishmusicportal.org/composer.php?id=68
によれば(訳:白いりんご)

~非常に生産的な作曲家のイスマイル・ハック・ベイはトルコ音楽のすべての形式に渡る、約1,000の作品を作曲した。これらはおよそ30の行進曲、オペレッタ、宗教曲を含む~

イスマイル・ハック・ベイ(1865-1927)は沢山行進曲を作っているようなのでCihâd-ı Ekber Marşıの作曲者、というのは有り得る。
→イスマイル・ハック・ベイ作の行進曲、例えば

Tekbir ve cenk marşı. Ismail Hakkı Bey (1866 - 1927). Makam: Rast, Usul: nim sofyan.(2/4)
"Eyşnli ordu, ey şanli asber"

情報元
Issue 1, November 1997
CD review:
The Janissaries - Martial Music of the Ottoman Empire, CD: Ethnic B 6738. Turkish military band music of the Ottoman empire, CD: KICC 5101.
WOUTER SWETS
http://www.iias.nl/oideion/journal/issue01/reviews/swets.html

キングレコードのCD「オスマンの響き~トルコの軍楽」(KICC-5101)では「テクビル行進曲 TEKBİR AND BATTLE MARCH」との表記。解説書(ブックレット)の説明では「ラースト旋法の4拍子」

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テーマ : 民族音楽
ジャンル : 音楽

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